
DXに取り組むうえで、成功するためのポイントは何か想像できない方もいらっしゃると思います。そもそも何から始めればよいかわからない方も多いでしょう。
DXに取り組む際、最初にやるべきことはロードマップの作成です。ロードマップの作成とは、簡単に言うと、会社の現状を分析した上で明確なビジョンを把握し、見通しを立てることです。
今回は、ロードマップの作成法やその際に役立つフレームワークについてご紹介します。
目次
DXとは
DXとは、「デジタルトランスフォーメーション」の略称です。簡単に言うと、デジタル化やテクノロジーの活用を通して人々の生活や企業の取り組みをより良くすることです。企業内では、DXを通して業務の効率化や人件費の削減が可能になります。
▼DXについて詳しく知りたい方はこちら
DX取り組み開始時にすべきこと
それでは、DXに取り組むにあたり何から始めればよいのでしょうか。
ロードマップの作成
DXに取り組むうえで最初に行うべきことは、ロードマップの作成です。最初に作成したロードマップをもとに、取り組みを進めましょう。
なぜロードマップを作成すべきなのか
なぜロードマップを作成する必要があるかというと、優先して取り組むべき事項が見えてくるからです。ロードマップを作成することで、順序立てて取り組みを進められます。
ロードマップ作成3ステップ
ロードマップの作成方法を3ステップに分けて紹介します。こちらを参考に、ロードマップを作成してみてください。
①初めに行うこと
ロードマップを作成し、DXに取り組む前に行うべきことが2つあります。
1.DXに対する知識獲得
DXに取り組むうえで欠かせないのは、DXに対する知識や理解です。正しい知識や理解がないと、DX取り組みにおける戦略的な目的を策定できません。DXを最大限活用するためにも、会社全体でDXに対する理解を深めましょう。
他の企業の取り組み事例等から、DXに対するイメージが湧くこともあるでしょう。後ほど国内企業における成功事例を紹介しますので、参考にしてください。
▶︎《初心者必読》DXの目的についてこちらの記事で詳しく解説しています>>
2.業務のデジタル化
アナログで行っている業務の中で、デジタル化できそうなものはありませんか?業務を自動化したり、書類やデータのデジタル化を積極的に行ってください。
②短期的に行うこと
DXに対する知識を獲得し、業務をある程度デジタル化できたら以下の3つのことに取り組みましょう。
1.DX取り組み体制の整備
まずはDXに取り組むための体制を整える必要があります。DXに取り組む場合、一つの部署のみで取り組むことはなかなか難しいでしょう。他の部署と情報を共有し、会社全体で取り組んでください。
2.企業の現状把握
また、企業の現状を把握することもかなり重要です。現在の労働環境や業務効率などを把握し、課題を洗い出してください。
3.DX取り組みの目標設定
企業の課題を把握できたら、その課題を解決するためにはどのような事項に優先順位を置くべきか検討してください。明確な目標と戦略を立てたうえでDXに取り組むと、より効果を実感できるでしょう。
③長期的に行うこと
DXをより活用するために、以下のことに取り組んでみてください。
1.DX人材の育成・確保
DXを推進するためには、「DXに関する十分な知識があり、企業の目標に合った戦略を策定できる」人材が必要です。
企業においてDX人材が不足している場合には、DXソリューションを導入してみるのもよいでしょう。DXソリューションとは、DXを活用して企業の課題を解決することです。
▶DXソリューションについてこちらの記事で詳しく解説しています>>
2.取り組みの見直し、改革
DXにある程度取り組んだら、その取り組みを振り返る必要があります。自社にとって本当に必要な取り組みを行えているのか、成果は出ているのかなどを振り返ってください。より良いDX運用のためには、定期的な見直しと改善が不可欠です。
▶︎DXの進め方|参考にしたい3つの成功事例や推進のポイントについてこちらで紹介しています>>
ロードマップ作成時に役立つフレームワーク3選
ロードマップ作成時に役立つ、企業の課題や特徴を分析するためのフレームワークを3つ紹介します。
①3C分析
3C分析の「3C」とは、Customer(顧客)・Company(自社)・Competitor(競合)を指します。3C分析を用いることで、顧客の心理や行動に対する「自社の戦略」と「他社の戦略」を比較できます。
この分析を通して自社の強みと課題点を把握できるため、今後どのように事業に取り組むべきかを判断できます。
参照:https://promote.list-finder.jp/article/marke_all/3c-analysis/#:~:text=3C
②SWOT分析
SWOT分析とは、企業の内部環境と外部環境における「プラスな面」と「マイナスな面」を分析することです。「SWOT」とは、Strength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)を指します。
この4つの観点から分析すると、自社の伸ばすべき点や改善すべき点を把握できます。
参照:SWOT分析とは?分析の手順と注意点を解説 | セールスフォース・ドットコム (salesforce.com)
③PEST分析
PEST分析とは、Politics(政治)・Economics(経済)・Society(社会)・Technology(技術)という4つの外部環境を分析するフレームワークです。自社の事業に影響を与えている外部環境を分析することで、時代に合わせた戦略を策定できます。
参照:マーケティング環境を分析する!「PEST分析」を解説! (foresight.jp)
DX取り組み成功のコツ
DXに取り組むうえで、特に注意すべき点を紹介します。
①現状の把握
ロードマップ作成時にもやっておくべき事項ですが、現状の把握は常に行ってください。不要な取り組みはなるべく行わず、効率よくDXに取り組む必要があります。
②明確な目標を立てる
「自社が抱えている課題は何か」、「そのためには何を行うべきか」を頭に入れたうえで目標を立てましょう。自社が抱える課題を解決するためにも、長期的な目線で目標を立ててください。
③定期的な取り組み見直し
ある程度取り組みを進めたら、取り組みプロセスを見直しましょう。定期的にプロセスを見直し、不要な取り組みを省くことでコストを抑えられます。また、本当に必要な事項だけに取り組むことで、DX推進における効率も上がります。
DX成功事例
DXに取り組み、成功した企業の事例を紹介します。今回紹介する事例は以下の3つです。
①スターバックス
スターバックスでは、列に並ばずアプリやWebから注文できるサービスを導入しています。キャッシュレス決済が可能で、店内における混雑も緩和できるため、まさに時代に適した事業であると言えます。
商品を注文する時点で、受け取りまでにかかる時間の目安も表示されます。ドリンクのカスタマイズもアプリやWeb上でできるため、自身のペースで注文できるのです。店舗にとっても、顧客にとっても便利なサービスと言えるでしょう。
参照:スターバックス公式ホームページ モバイルオーダー&ペイ
②NEC

引用:NEC公式サイト
NECは、楽天ヴィッセル神戸とともにデジタル技術を活用した「感染症対策とおもてなしの実証実験」を実施しました。具体的には、カメラを用いて観客のマスク着用率や売店前の混雑状況をリアルタイムで把握できるようにしました。リアルタイムで状況を把握できるようになったことで、スタッフの観客に対する適切な対応が実現しました。
デジタル技術を活用することで、人びとにとっての「安心」が実現可能になるのではないでしょうか。
参照:NEC公式ホームページ 楽天ヴィッセル神戸とNECが取り組むNew Normal時代のスポーツ観戦
③日本郵便

引用:日本郵政公式サイト
日本郵便は、「お客様本位」の観点からデータを活用しています。具体的には、スマートフォン上で利用できる「デジタル郵便局」の開始や、問い合わせにおけるチャットボット活用などが挙げられます。
より便利なサービスを提供するため、顧客データのデジタル化やDX人材の教育が行われています。また、「安心・安全」を最優先にするべく、セキュリティ対策も実施しています。
▶︎DXの成功事例はこちらの記事で30個まとめて詳しく解説しています>>
まとめ
今回は、DX取り組みおけるロードマップ作成方法や、活用できるフレームワークをご紹介しました。DXに取り組むにあたってやるべきことは、現状の把握と明確な目標の設定です。
今回ご紹介したロードマップ作成方法や、企業の成功事例を参考に、DX取り組みにおける戦略を策定してみてください。DXのロードマップを作成して目標達成や課題解決のために本当に必要なことに取り組み、業務の効率化を目指しましょう。
▶︎DX戦略のキホン|戦略成功に導く推進法からロードマップについてこちらの記事で解説しています>>
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