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2020.10.30

東大発AIベンチャー TRUST SMITHが京都機械アルゴリズム研究所を設立

TRUST SMITH(トラストスミス)株式会社が、数学・物理学の理論で最先端の数理・物理アルゴリズムを実装し、より良い社会実現を目指す京都機械アルゴリズム研究所を設立しました。

京都機械アルゴリズム研究所の概要

京都機械アルゴリズム研究所は、最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITHグループ傘下の研究機関として設立されました。主に、センサーによる「検知」と「計測」を活用した「自動制御」を軸としており、機械工学、電気・電子工学、情報工学の知識を融合させた「メカトロ二クス分野」を中心とした技術の創出とその実用化に注力しています。

設立の背景

京都機械アルゴリズム研究所は、親会社であるTRUST SMITH & COMPANYの技術力を向上させることを目的に設立された研究所です。TRUST SMITH & COMPANYで現在取り扱っている技術の垣根を超え、幅広く多種多様な最先端のアルゴリズムの研究を行うことで、いち早いイノベーションに向けて走り続けています。
実際に、東京大学や京都大学など最先端技術を研究する機関から多くの優秀な人材を動員し、全員の知識と知恵を集約することで、グループ全体の技術力を格段に向上させることに成功しています。

アルゴリズムの活用事例

同研究所では、研究開発した上記の技術を利用してTRUST SMITH株式会社へ製品提供を行なっています。以下が研究開発した商品の事例です。

ADAM SMITH

センサーで障害物を自動で検知し、衝突を回避しながら目的物まで到達するアームロボットです。最先端の3次元オブジェクト認識の技術を用いて目的物を分別し、ピックアップ作業までを一貫して行うことが出来ます。東京大学理学部物理学科出身、京都大学基礎物理学研究所 高柳研究室在籍の研究者により開発されました。

【特徴】

  • 動く障害物を自動で回避
  • 目的物を分別し、自動ピックアップ

【活用範囲】

  • 金属製品/電子部品の分別、部品の溶接などの作業
  • 農業における野菜や果物の最適な収穫時期の判定と収穫作業

Kaghelo

ロボット自身が前後左右や路面の凹凸、段差などを検知して、目的とする場所まで自律走行し移動するタイプのロボットです。作業者が荷物を積載すると、それらをロボットが自動で運搬し、作業者の移動量を大幅に低減でき、搬送作業における生産性向上が期待出来ます。

【特徴】

  • 障害物を自動で回避可能
  • 手軽に導入可能

【活用範囲】

  • 物流施設における商品の自動搬送
  • 病棟における台車の自動輸送

HAT HOR

振動解析技術を用いて製鉄所における生産設備の異常検知を行うシステムです。従来の簡素な手法では手が届かなかった、相異なる周波数間の関係性の抽出や複雑な特徴に対する高感度な異常検知を実現します。

【特徴】

  • 専門性の高い信号解析技術による高精度な異常検知
  • 正常データの学習だけで異常波形を判定

【活用範囲】
製鉄所の圧延機の異常検出

今後の展望

京都機械アルゴリズム研究所は、数理・物理アルゴリズムを用いた最先端の技術の実用化を通じて、今まで解決不可能とされてきたあらゆる社会課題の解決に努めています。

また、本件研究所で培った技術を活かし、グループ会社と協力開発することで、ロボティクス、ドローン、医療、製造業など様々な分野でイノベーションの実現を目指しています。

さらには、社会を変革へと導く最先端の科学技術を探し出し、日々実用化に向け努力と改善を続けて行くことで、1日でも早く全ての人々にとってより良い世界を作ることを目標に掲げています。​

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